マニラで開催された学会の席で、「日本には180もの口腔外科教室がある。」と、驚きの表情とともに講演した欧米人がいたことを覚えています。

まず第一に、日本は口腔外科の数が非常に多いのです。

次に、日本の口腔外科は、口腔癌の手術や癌化学療法をしますが、これは、国際的にみると非常に稀なことです。

米国では、歯科医は癌手術はいたしません。ドイツも、スエーデンなど北欧も、英国も。

歯科医が行う口腔外科は、Day surgery(入院の必要のない手術)なのです。主に、抜歯を行います。

ところが、日本の口腔外科だけは、古き時代のドイツの口腔外科、つまり、顎顔面外科の流れがいまだに続いているのです。ドイツでは、もう、歯科医が、そんな手術はしていなのに・・・

日本の口腔外科医には、スイスに留学したがる人がいます。

それは、スイスでは、日本の歯科医師が、顎顔面外科の手術を勉強することができるからです。勉強できるとは、能力次第では手術をすることを許されるということです。

上記の2点が、日本の口腔外科の特徴です。