◆なぜ、強姦が親告罪なんだろう? 
強姦は、「個人に対する犯罪」だろうか? 「社会に対する犯罪」ではないのか?


強姦の時効は、ほんの7〜8年前までわずか6ヶ月だった。
今は、7年となった。
警察のレデース110番に相談してくる被害者たちが、事件後何年もして相談してくる事実がきっかけとなった。

「脅迫」、「暴行」がなければ、強姦罪は成立しない。
でも、「恐怖」で抵抗できない人たちは多い。

もっとひどいのは、実父や継父によって幼い頃から延々と姦淫され続けていた人たちの存在。

住民票を移すと、親に住所を知られるので、住民票が現住所地にない人がいる。
住民票がないと、源泉徴収票も支払調書も作成できない。そういう人を雇用するだろうか?
彼女たちは生活さえ延々と脅かされ続けてきた。

相談電話内容の一番多いのは、いずこも、性的犯罪被害者という現実がある。


2015年4月、山口県警察学校において「警察に対する国民の要請」と題する講演の機会を頂きました。聴衆は今年入学した初任科生と警察学校教官。80分間、NPO法人山口女性サポートネットワークと日本セーフティプロモーション学会の活動を紹介し、民間でも被害者支援の活動や、安全・安心な国にするための研究活動をしていることをお話致しました。こうした機会を頂き心から感謝いたします。

 法務省のホームページをみると、性犯罪の罰則に関する検討会が、2014年10月から開催されており、2015年3月に第8回会議が行われました。審議は継続されており、論点は3つ。1)性犯罪の構成要件の見直し、2)性犯罪を非親告罪に、3)性犯罪に関する公訴時効の撤廃又は停止。性犯罪に関わる法律は変わります。 (2015.5.2.記)


2016年4月、山口県警察学校。真面目で熱心な新任警察官たちです。
3年間連続して、お話する機会を頂きました。有難うございました。
山口県警察を誇りに思います。